現在私が使用している回線は、「NURO 光」なのですが、
MAP-EDS-Liteなどの方式を採用している
ISPのサービスでも同様に起こっていますので、
「NURO 光」以外の方も、ぜひご覧ください。

PPPoE方式で接続されている方、もしくは、
デュアルスタック提供の回線の方は、関係ございません。


更新日 更新内容
2026/05/05 対処方法2 を追加
根本原因1 に追記
固定IP(65,535個のポート)による検証 に追記
2026/05/04 固定IP(65,535個のポート)による検証 を追加
2026/05/02 日本の光回線 まとめ を追加
2026/04/18 原因Chromeの情報 を追加
根本原因2 を追加
対処方法1 を追加

事象
  • YouTubeなどの動画は、途切れることなく再生される
  • Google 検索なども、そんなに遅くなく表示される
  • 特定のサイトやブログなどで、全然表示されなかったり、再読み込みしないと表示されない
という現象は起きていないでしょうか。
かく言う私も、このような現象が起きておりました。

何が起きているのか
Chrome の DevTools を開いて Networkの状況を確認すると、
Connection Timeout が起きていたり、
小さなファイルなのに、数秒から数十秒かかっていたりしておりした。


原因
  • ユーザー側のIPv6対応は進んでいる (利用率は50%を超えている) が、
    肝心のサイト側がIPv4アドレスしか持っていない
    (要するに、サイト側のほとんどがIPv4しか対応していないので、
    ユーザー側がIPv6に対応していようと、IPv4で接続せざる負えない。)

  • MAP-E方式により利用可能なポートが1,024個に制限されることに起因
    (NURO 光のサポート担当者は、否定してますけどね。)

  • Chromeポートを使い捨てるスピードが速いことに起因


試しに調べてみた
下記を見てもらうとわかると思いますが、
大きな企業のサイトでさえ、IPv6が使われておりません
サイト URLIPv4IPv6
nuro.jpIPv4
yahoo.co.jpIPv4
rakuten.co.jpIPv4
amazon.co.jpIPv4 (Sub Module 多数)IPv6 (Main Module 1つ)
yodobashi.comIPv4
zozo.jpIPv4
hatena.ne.jpIPv4
bing.comIPv6
google.comIPv6
youtube.comIPv6
line.meIPv6
instagram.comIPv6
tiktok.comIPv4
facebook.comIPv6
x.comIPv4
livedoor.comIPv6
livedoor Blog サイトIPv4
まあ、無料枠だから仕方ないか


根本原因1
なぜ、MAP-E に起因と言っているのか

MAP-EDS-Liteなどの方式では、
IPv4のデータを、IPv6の回線で通信を行うために
IPv6データの中に、IPv4のデータをカプセル化しています。

MTU値は通常1500なのですが、
カプセル化に必要なヘッダー情報分だけデータサイズが大きくなってしまいます。

実際のデータサイズ + カプセル化に必要なヘッダー情報
1500以下の場合には問題が起きませんが、
1500を超えてしまうと、問題が起きたりするわけです。

なので、本来であれば、
ISPが提供しているルーター であるなら、
ISPが ルーターにMTUを設定しておくべき

です。しかも困ったことに
ISPから提供されているルーターの設定項目
MTUがない

ようです。(ルーターによってはあるのかもしれませんが・・・)
なので、各PCごとに設定するしかないのです。

Windowsでは、PMTUD (Path MTU Discovery)という仕組みを実施しているので、
MTU値を自動調整してくれたりしますが、
MAP-EやVPNのトンネル内では、ICMPエラーパケットが途中で消されやすいため
問題が起きやすいのであれば、自動調整に頼らないほうが良いと思っています。


根本原因2
Chrome「現代の潤沢なネットワーク」を前提とした設計のため、
ポートの節約を考えていません。

コネクションの作り方:ページ内の要素(画像、広告、解析等)に対し、
新しいポートを次々に開いて並列で取得しようとします。

ここで問題になるのが、
TCP通信の基本ルールを定めた RFC 793 では、通信終了後の待機状態を TIME_WAIT と呼び、
その期間を 2MSLと規定しています。
一般的には2分です。
要は、使い終わったポートは、2分間開放されないってことです。

Chromeの場合、ページ内の要素(画像や解析データ)ごとに
新しいポートを次々と使い捨てにしてしまうので、
ページが閉じられても、ポートは開放されたままになってしまいます。
なので、あっという間に、MAP-E方式で利用可能な1,024個のポートが枯渇します。

IPv4のPPPoE接続や、グローバルIPv4アドレスがある環境では、
65,535個のポートが使用できたため、枯渇するような問題が起きなかったわけです。


対処方法1
まずは、簡単にできる方法として、
問題が起きるサイトでは、Firefoxで試してみることです。

これには、ちゃんとした理由があります。
Firefoxは、「Keep-Alive(コネクションの再利用)」を極限まで活用します。
一度開いたポートを捨てず次のデータも同じポートで通そうとします

要は、「TCP通信の基本ルールを定めた RFC 793」をちゃんと考慮しているってことです。
そのため、タイムアウトが起きない可能性が高いです。
私の環境でも、タイムアウトは起きませんでした。
ちなみに、このブログもFirefoxで書いています。
断然、Chrome より かなり早い です。

ただし、Chromeと違って、すべてのポートが並列で動作していないので、
ポートをたくさん開く必要があるサイトでは、Chromeより表示速度が遅くなる場合もあります


参考になりますが、
ブラウザー名レンダーリングエンジンJavaScriptエンジン備考
Google ChromeBlinkV8Chromiumベース
Microsoft EdgeBlinkV8Chromiumベース
Mozilla FirefoxGeckoSpiderMonkey
OperaBlinkV8Chromiumベース
Firefox以外のメジャーなブラウザーは、ほとんどChromiumベースですので、
今回の症状は、同様に起きるはずです。


日本の光回線 まとめ
光回線によって対処方法がちがうため、一度まとめておきます。
NTTフレッツ系「IPv4固定IPオプション」あり
「IPv4固定IPオプション」を契約する。
発行されたID・パスワードを、ルーターのPPPoE設定に入力する。
「IPv4固定IPオプション」なし
「固定IP提供プロバイダー」を別途契約する。
発行されたID・パスワードを、ルーターのPPPoE設定に入力する。
KDDI系 (auひかり)標準で「デュアルスタック」方式のため、特に対策は不要
NURO光回線側にPPPoEの入り口がないため、外部の「固定IPサービス」と契約し、VPNを張る。
構造上、標準ONUとの2重ルーター構成が必須となる。
電力会社系
ケーブルテレビ系
会社によって仕組みが違うので、会社次第。

NURO光 以外は、対応はそれほど難しくないと思われます。


固定IP(65,535個のポート)による検証
そこで、NURO光環境で、インターリンク社の「マイIP/マイIP ソフトイーサ版」を使って検証してみました。
公表されている速度は、2Mbsp〜10Mbsp程度となっています。
環境接続方法マイIPマイIP ソフトイーサ版
Windows 11PacketiX VPN-8Mbps 前後
PPTP接続できず *2-
L2TP10Mbps 前後9Mbps 前後
IKEv210Mbps 前後-
WireGuard10Mbps 前後-
SSTP-7Mbps 前後
OpenVPN-8Mbps 前後
tp-link
Archer AX53
OpenVPN-接続できず *1
PPTP接続できず *2接続できず *2
WireGuard10Mbps 前後-
*1 インターリンク社はLayer-2 Ethernet Bridgine Modeのみ、
   tp-linkはLayer-3 IP Routing Modeのみなので、接続できず。
*2 おそらく、SGP200WがGREプロトコルを捨ててしまうため。

接続できたところは、タイムアウトは発生しませんでした。
この表の速度を見ると遅いように感じられるかもしれませんが、
  • 問題が起きていたサイト(ブログ)では、テキストや画像のアップロードとしては十分
  • PS4の古いオンラインゲームでは、速度より「遅延(Ping)」が重要
だからです。

オンラインゲームでは、どういった内容が送られるのかというと、
内容「ボタンが押された」「右に10px動いた」といった
入力情報 や 座標情報だけ
データサイズ1秒間に、数KB から 数百KB 程度
なので、10Mbpsでも十分なのです。
しかし、「ボタンが押された」という情報の転送に遅延が発生すると、
死にゲーとか格ゲーとかでは命取りになります。

では「マイIP/マイIP ソフトイーサ版」でPingの値はどうだったかというと、
接続方法ping -n 20 8.8.8.8 での時間
通常接続6ms 前後
マイIP/マイIP ソフトイーサ版8ms 前後 (まれに 30msというときもあった)
という結果になりました。
もちろん、ゲームサーバーへのPingではないので、悪しからず。
ここで言いたいのは、「マイIP/マイIP ソフトイーサ版」を経由しても、
それほど遅延が大きくならないということです。

オンラインゲームでは、30ms以下であれば問題ないと言われています。
実際にPS4端末で、Bloodborneを試してみましたが、全然問題ありませんでした。
PPPoE接続していた頃と、何ら変わりはありませんでした。
久々に白活できて楽しかったです。


対処方法2
特定のサイトで問題起きているのであれば、対処方法1を試し
解消されないのであれば、固定IPサービスを検討する。
古いオンラインゲームであれば、
WireGuardに対応したルーターを試してみると良いと思います。











これ以降、編集中です。











対処方法3
最適なMTU値を設定する必要があります。
(最適なMTU値の求め方を記載予定)




使っているISP、
MAP-EやDS-Liteによっても値が変わってくると思うので、
MTU値を設定するツールを作ろうかと思っています。
(環境により変わらないかもしれません。)
需要は有るのかな?

ツールを作成するか考え中なので、
欲しいという方は、ぜひコメントください。
作る意欲がわくかもしれません。


いかかだったでしょうか。